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2016年09月04日
移動図書館ひまわり号
本日ご紹介するのは、『移動図書館ひまわり号』(前川恒雄、夏葉社)。
1988年に筑摩書房から出た本の復刊です。
著者の前川さんは、東京都の日野市立図書館を車1台の移動図書館から立ち上げました。
タイトルを見て童話のようなほのぼのした世界を想像しましたが、まったく違いました。冒頭に「最悪の条件のもと、最低の地点から、全力をふりしぼって跳ぶ」とあるように、市の職員やほかの図書館の人たちを説得し、ときに闘いながら、日本の図書館の貧しい現状を変えていった記録なのです。
私は2年ほど前から図書館関係の人と話す機会が増え、その理想の高さによく驚かされてきました。本屋の私は今日の売上、明日の店番のことしか考えていないのに(私だけでしょうが)、図書館の人は何十年も先を見て、いま自分がすべきことをしています。
この本を読んで、前川さんの築きあげてきた日本の図書館には、その志を継ぐ人がたくさんいるのだと思いました。
「本と市民」というシンプルな帯が、読んだあとに響いてきます。
本に関わる人だけでなく、理想を追求する人たちに読んでいただきたい本です。
1988年に筑摩書房から出た本の復刊です。
著者の前川さんは、東京都の日野市立図書館を車1台の移動図書館から立ち上げました。
タイトルを見て童話のようなほのぼのした世界を想像しましたが、まったく違いました。冒頭に「最悪の条件のもと、最低の地点から、全力をふりしぼって跳ぶ」とあるように、市の職員やほかの図書館の人たちを説得し、ときに闘いながら、日本の図書館の貧しい現状を変えていった記録なのです。
私は2年ほど前から図書館関係の人と話す機会が増え、その理想の高さによく驚かされてきました。本屋の私は今日の売上、明日の店番のことしか考えていないのに(私だけでしょうが)、図書館の人は何十年も先を見て、いま自分がすべきことをしています。
この本を読んで、前川さんの築きあげてきた日本の図書館には、その志を継ぐ人がたくさんいるのだと思いました。
「本と市民」というシンプルな帯が、読んだあとに響いてきます。
本に関わる人だけでなく、理想を追求する人たちに読んでいただきたい本です。
Posted by 市場の古本屋 ウララ at 17:31
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