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★ネットショップ
市場の古本屋ウララ 通信販売部

★店主の本
『那覇の市場で古本屋 ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々』ボーダーインク
 2013年7月発行
 2023年10月第2版出来

『市場のことば、本の声』晶文社
 2018年6月発行

『増補 本屋になりたい』ちくま文庫
 2022年7月発行

『三年九か月三日 那覇市第一牧志公設市場を待ちながら』
 2023年3月発行

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2012年02月03日

マッチ本

 年末のある日、郵便局に行って戻ってきたら、隣の浦崎さんに
「いまお客さんが来てたよ」
といわれる。
「洋書はないかって」
「どんな洋書ですか?」
「何でもいいって。くり抜いて、マッチ箱を入れたいんだって」
「は?」
「あとでまた来るってよ」

 そのあと現れた本人に聞いても、同じ説明だった。
「何のためですか?」
「いや、かっこいいかなと思って」
「日本語の本じゃだめですか?」
「もったいなくてできないです」
 近くで洋書を置いていそうな本屋をいくつか紹介した。

 年が明けてから、また現れた。
「できました」
マッチ本

 外側は普通の本なのだけど、開くと
マッチ本

 こう。
マッチ本


「確かにかっこいいですね」
「ありがとうございます」
「でも、裏返すとこぼれますね」
「はい」

 『Attitudes and Behaviour』を必要としている人には申し訳ない気もするけれど、楽しい。本のいろんな可能性を考えたい。読みもの、情報としてはどうにもならなくなった本というのに日々出会っていると、本の次のかたちを思う。

 本の彫刻アート作品本の中に作られたミニチュア模型、なんだか元気が出る。怒る人もいるだろうか。


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Posted by 市場の古本屋 ウララ at 17:56 │日記
この記事へのコメント
確か米国のブログだと思うけど、ちょっとこれに似た本を細工してみせる写真がありました。何冊かを並べてグランドキャニオン(?)とか大風景をくりぬいて造作した、それはそれは見事なものでした!
ウララさん!新装なった<本屋になる>②のアップをご本人から告知してもらえませんか?
Posted by 扇好亭心酔 at 2012年02月03日 18:34
 グランドキャニオン。
http://gizmodo.com/5870749/insanely-detailed-book-sculptures-should-be-featured-in-national-geographic

 告知、しなきゃいけませんねえ。
Posted by 市場の古本屋 ウララ市場の古本屋 ウララ at 2012年02月04日 15:42
 廃棄物の新たなる可能性、必要だと思います。私も今勉強会しておりまして、時事問題の中で全国の試験でも頻出分野は、環境問題です。すごいですね!!

 私の沖縄関連本ですが、蛍光ペンのチェックが多すぎて、正直売り物にならないように思います(泣) こういう風に次の形を考えないといけません。
Posted by 美江 at 2012年02月05日 21:49
 沖縄本だと、どんなに線引きがあっても切り刻むのはもったいない気がしてしまいますね。万人が廃棄してもいいと思う本なんて、本当はないのでしょうね。
Posted by 市場の古本屋 ウララ市場の古本屋 ウララ at 2012年02月05日 23:18