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★ネットショップ
市場の古本屋ウララ 通信販売部

★店主の本
『アーケードの本』市場の古本屋ウララ
 2024年10月発行

『すこし広くなった 「那覇の市場で古本屋」それから』ボーダーインク
 2024年5月発行

『三年九か月三日 那覇市第一牧志公設市場を待ちながら』市場の古本屋ウララ
 2023年3月発行

『増補 本屋になりたい』ちくま文庫
 2022年7月発行

『市場のことば、本の声』晶文社
 2018年6月発行

『那覇の市場で古本屋 ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々』ボーダーインク
 2013年7月発行
 2023年10月第2版出来

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2024年12月30日

2024年のウララ

 2024年の営業は今日でおしまいです。2025年は1月4日から営業します。
 今年も1年を振り返ってみます。

□1月5日 仕事はじめ。

□2月3日 店内で「市場のそばでひとり古本市 第5回」。ボーダーインクの編集の新城和博さんが、お客さんと話しながら自身の蔵書や著書や編集した本を売った。お客さんと本を交換したり値下げしたり、本の売りかたは自由だなと毎回思う。
 15日 音の台所『あのコこのコねこコ』表紙原画展。去年の3月、牧志公設市場の新規オープン記念に「おかえりなさい、公設市場」展を開催したとき、リトグラフ作家の「音の台所」こと茂木淳子さんはZINE『あのコ このコ ねこコ』を出品してくれた。その後も着々と発行されて、Vol.5までの原画を展示した。
 24日 公設市場3回調理室で「第16回 マチグヮー楽会」が開かれる。『沖縄のもあい大研究』の著者・平野(野元)美佐さんを囲んでの座談会。本を多めに仕入れたつもりだったのに完売した。

□3月1日 今月から、メールマガジンと「日誌」でライターの一柳亮太さんの連載を始めることになった。第1回は「道向かいの電柱」。
 メールマガジンは毎月はじめに発行している。「日誌」はA4裏表1枚で、通販のお客さんへの荷物に同梱している。

*メールマガジンの新規登録はこちらから
 →https://urarabooks.stores.jp/
 右上の「LOGIN」ボタンから「新規会員登録」をしてください。

 21日 深夜、松尾東線(牧志公設市場の北側)の建物で火事。翌朝は私の店までこげくさかった。松尾東線は市場の建て替えのときアーケードを撤去して、そのまま露天になっていた。消火活動のことを考えれば、「アーケードがなくてよかった」と言わざるをえない。
 25日 半年間、中断していた市場中央通り第1アーケードの工事が再開される。工事中に予想外の場所から埋設管が出てきたため、工事が止まっていた。
 11年ぶりにボーダーインクから本を出すことになり、写真家の垂見健吾さんに写真を撮ってもらった。

□4月3日 朝、津波警報が出たのでしばらく自宅待機(家は丘の途中にあり、海抜が高い)。到達予想時刻を過ぎてから店に行ったら、通りが暗くて人もいなくて不安になった。やがて向かいのファミリーマートの灯がつき、公設市場も開いて、ほっとして私も店を開けた。
 6日 店の新しいポストカードができた。外間隆史さんのデザイン。かっこよくつくってもらった。
 24日 店の前に巨大な柵が建った。アーケードの柱を囲う柵で、工事が終わるまでこのままらしい。柵を避けて棚を並べ、本の並びも変えた。これまでにない大幅な棚替えで落ち着かない。でもお客さんはふだん通りに入ってきて本を見ている。とらわれているのは私だけなんだ。

□5月11日 隣の雑貨屋さんと私の店のあいだにある衝立が壊れ、同じ通りのTシャツ屋さんに直してもらった。
 13日 ボーダーインクの新城さんが、できたての新刊『すこし広くなった 「那覇の市場で古本屋」それから』を納品してくれた。
 21日 例年より11日遅い梅雨入り。新刊の販促のため、新城さんと那覇の書店めぐりをした。
 25日 昨夜の工事で、市場中央通り第1アーケードの柱が4本建った。杭打ちの期間が長くて、なんの工事をしているのかわからなかったのが、やっと目に見えた。会長や協議会のアドバイザー、設計の人たちも立ち会って、とても感動したという。
 31日 「パレットくもじ」にあるリブロリウボウブックセンター店が今日で閉店。本を買って、レジの人にあいさつして帰った。マチグヮーに戻ると、かまぼこのジランバ屋に行列ができていた。こちらも今日で閉店。取り残されるようで心細い。

□6月30日 ジュンク堂書店那覇店で、橋本倫史さんの『観光地ぶらり』(太田出版)刊行記念トークショーにゲストとして出た。
 対談の文字起こしはこちら→https://ohtabookstand.com/2024/12/kanko-bangai-05/

□7月30日 FM沖縄の「ハッピーアイランド」の生放送に出て新刊を宣伝した。リスナーのかたからメッセージをもらってうれしかった。

□8月4日 読谷のパン屋「コモンズ」さんで出張販売とトークイベント。店の外に本を並べて、芭蕉の葉がバサバサ鳴るのを聞きながら本を売った。
 16日 アーケードの完了審査に向けて周辺の建物の整備を進める。私の店の飛びだした庇も撤去された。
 21日 アーケードの工事完了検査、建築完了検査、施主・設計検査。アーケードを見上げていると、知らない町に来たような気分になった。ここまで来たという感慨よりも、こんなところに来てしまった、というとまどいを感じる。
 31日 アーケードの引き渡し。役員だけでなく、再整備中に店を始めた人たちも立ち会ってくれて、心強かった。

□9月2日 隣の店の人から、大和屋さんが先月末で閉店したことを知らされた。かりゆし通りのパン屋さん。いつも励ましてやさしくしてくれた。
 12日 台風13号接近のため、15日に予定していたアーケード完成報告会と完成セレモニーを延期することになった。やっと終わると思っていたのに、どこまでも終わりが延びていく。
 14日 今日から「おかえりなさい、アーケード」展。身近な人たちに作品をつくってもらい、販売する。冊子、写真集、ポストカード、バッヂ、マグネット、双六など、前回の「おかえりなさい、公設市場」展よりさらにバラエティ豊かになった。
 16日 アーケード完成記念冊子『アーケードはつなぐ 那覇・市場中央通り第1アーケード再整備の記録』が届く。協力してくれたみなさんのおかげで、最初に考えたのよりずいぶん立派な冊子になった。
 17日 建物の老朽化のため20日に閉所する真和志支所を最後に見にいった。いつも期日前投票に来ていたけれど、投票所となっている地下にかつて真和志公設市場があったことは認識していなかった。痕跡を探した。

□10月6日 与儀交差点の歩道橋を渡りにいった。10月10日から通行止めになって撤去が始まる。歩道橋の下に横断歩道の線が引かれていた。すぐ近くの那覇市民会館の写真も撮った。こちらもまもなく取り壊される。新しい建物には先月閉所した真和志支所や、与儀公園内の那覇市立図書館が移ってくるらしい。
 12日 「おかえりなさい、アーケード」展のためにつくった『アーケードの本』が、フェア最終日に届く。アーケード完成にともなう事務仕事と、アーケード完成記念冊子の編集で手一杯だったとはいえ、もっと早く準備しておけばよかったわけで、情けない。でも好き勝手に書けて、古い那覇の写真もいろいろ入れられて満足した。
 22日 那覇市保健所で衆議院選挙の期日前投票。真和志支所が閉所したので、市役所の機能はしばらく保健所に移る。

□11月4日 台風接近のため延期した市場中央通り第1アーケード完成報告会とセレモニーを、やっと開催した。泡盛と紅白かるかんをふるまい、最後の昆布カットまで無事に終えた。
 これからはアーケードの維持管理が必要で、残された課題もあり、アーケードとの関わりはずっと続く。でも、とにかく今日はひと区切りつけられた。
 那覇市から「公設市場の建て替えのため面するアーケードを撤去してほしい」と話があったのが2018年2月1日。そこから完成セレモニーまで、6年9か月3日かかった。長かったけれど、たった6年か、という気もする。
 21日 stand.fmとPodcastで音声配信を始めた。タイトルは「屋根と傘」。「おかえりなさい、アーケード」展の参加者へのインタビューを配信していく。
 stand.fmはこちらから→屋根と傘
 Podcastはこちらから→屋根と傘

□12月17日 全沖縄古書籍商組合の年末大市。例年以上の激戦で、入札した本の3分の1も落札できなかった。みんな、そんなに本が売れているの? ともあれ、今年も無事に市を終えられてよかった。
 21日 「ほんまわかの雑貨と蚤の市」を開催した。紅型作家のほんまわかさんに、ご自身の作品と、北欧はじめ各地で集めた雑貨を販売してもらう1日限りのイベント。ほんまさんのファンの方も、通りがかった人たちも、目を輝かせて品物を手にとっていた。私もいくつか買わせてもらって、自分や友人へのクリスマスプレゼントとする。
 25日 『フリースタイル』62号から「すこし前の話」という連載を始めた。市場以外のことを書いてみたいと思っていたので、場所をいただけてありがたい。

・・・

 今年は本を2冊出し、市場中央通り第1アーケードが完成しました。数年にわたって取り組んできたことがかたちになり、ほっとしています。来年はやりたい仕事に集中しつつ、ほどほどに休みたいです。

 今年も1年お世話になりました。どうかよいお年をお迎えください。

2024年のウララ




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Posted by 市場の古本屋 ウララ at 15:27 │店の紹介日記